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スターバックスコーヒー

今年は一度もフラペチーノを食べていなかった。8月に30度を超える日が一度もなかったから、もう少しで食べ損なうところだった。
 今日はもう8月21日なのに気温は33度だ。残り少ない夏の夕暮れ時、私はスターバックスコーヒーへでかけた。
 スタバが生まれたシアトルでは、わざわざスタバでコーヒーを飲むためにでかけるなんて恥ずかしいことらしい。テレビで見たが、東京の店では都内に住んでいる人はほとんどいなかった。みんなはるばる遠くの県から来ていた。
 私の家からは歩いて10分ほどのところにスタバがある。これはちょっとラッキーって思う。

 初めてスタバに行ったときのことをよく覚えている。あの日も暑かった。
 母と二人で買い物をし、のどが乾いたので休憩しようとパルコ店に入った。メニューを見てキャラメルフラペチーノを注文した。フラペチーノという言葉自体、新鮮だった。あとから思い出そうとしてもキャラメルなんだっけ、という感じで思い出せなかった。その日の夜、東京に住んでいる友達に初めてスタバに行ったことをメールしたくらいだから、よほどうれしかったのだろう。言葉が思い出せない私に「それはきっとキャラメルフラペチーノだよ」と教えてくれた。
 大好きなキャラメルとコーヒーが結びついて、私はコーヒー好きへと変貌をとげた。
 実はそれまでコーヒーが好きではなかった。なんであんな苦いものを飲むのか理解できなかった。今でも牛乳がなくてはどうも飲む気になれない。
 一昨年ハワイのスタバに初めて入った。自転車をレンタルして海岸線の上り坂を走り、ようやく着いたショッピングセンターの中にあった。なんと言って注文しようか、そう考えてとっさに「Latte」と口から出た。若い男の店員は、私の名前をたずねた。私はなぜ名前を聞かれるのかわからなかったが答えると、相手は聞き取れないらしい。アルファベットのスペルで言ってみた。わかってくれたようだ。
 カラカラの喉を早く潤したい一心で、できあがるのを待っていると、店員が私を呼んでいるように見えた。その瞬間「しまった」と思った。「Iced」と付け加えるのを忘れたのだ。熱いラテが出てきた。しかも紙カップにはDiaと書かれている。私はDiaと呼ばれたのだ。二重にがっかりした。
 店は満席でしばらくあつあつのラテを手に待つことになった。テーブルが空いてイスに座ろうとすると、もう一人若いネクタイ姿の人が近づいてきた。「よかったら一緒に座りませんか」そう日本語で話しかけると、彼は笑顔で「Thank you」と言い、相席した。
 ようやくラテを一口飲んだ。
「おいしい」
こんなに汗だくで喉が渇いているのに、間違って注文したホットラテはとてもおいしかった。不思議な気がした。
 一緒に座っていた若者は、ノートパソコンを開いて仕事をしているようだった。飲み終わって立ち上がるとき、私はうっかり彼の足を蹴飛ばしてしまった。あわてて「Sorry」と言った。彼は「気にしなくていいですよ。大丈夫です」というようなことを言ってくれた。
 結局、店を出るときには少しだけ満足したような気分になっている。まるでスタバの魔法にかかったようだ。

 ハワイではホノルルコーヒー、シアトルコーヒー、キモビーンズ、コーヒートーク、コーヒービーンズ&ティーリーフなどいろんなコーヒーショップへ足を運んだ。
 コーヒー通ではない私は、地元の人がすすめる店へ行っても味の違いなどよくわからなかった。
 ただ日本でよく行くスタバだけが一番思い出に残っている。私はもうすっかり魔法にかかっているのかもしれない。コーヒーを飲んだときの満たされた気持ちはスターバックスコーヒーが教えてくれた。おいしいコーヒーが飲める人生はなんて幸せなのだろうと思う。
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RISA

Author:RISA
本とカフェ巡りが好きな40代女性です。北海道札幌生まれ。
いつか本を出版するのが夢☆です。

現在、およそ2日に1度のペースで更新中です。

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